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記者紹介

松本 直樹

株式会社Carat 代表取締役社長 同志社大学を卒業後、ソフトウェアテストを専業とするIT系ベンチャー企業に就職し、部署の立ち上げや子会社の立ち上げ支援などを兼任。キカガクOnlineでは機械学習を用いたビジネスを様々な視点から考察を行い、ビジネスパーソンにより分かりやすく機械学習の情報を届ける。

日本ではまだ革新的なサービスが「ない」と言えるのかもしれない旅行業界への機械学習のアプローチ。
今回は世界の旅行サービスと日本の旅行ビジネスの規模を見ていきましょう。

世界の旅行サービスを機械学習の観点から見る

有名所では、Booking.comが機械学習などを取り入れていく旨を発表しています。これまで蓄積された膨大な予約情報のデータから、個人に最適なホテルの予約をリコメンドしていくシステムです。

また、Booking.comはこのパーソナライズ以外にも、1日に1000回以上 A/Bテストを行っていると言われており、ユーザーが予約をするために最適な画面となっているのです。

このように、多くのデータを貯めた企業が、より多くの人に使ってもらうために、データを活用するフェーズに来ていると言えます。
しかし、このようなリコメンド機能は旅行業界だけでなく、買い物ならAmazonの「あなたにおすすめの商品」、動画ならNetflixの「あなたにおすすめの動画」のように導入されており、画期的かと言われると、そうではないと思います。

旅行ビジネスの市場規模

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※参照「2016年の旅行動向見通し – JTB」

こちらで見ると日本人1人あたりだいたい2回ほど旅行に行っているということになるし、旅行においての消費額もかなりの市場規模になってくる。且つ市場がまだまだ成長しているという点が注目ではないでしょうか。

では改めて機械学習を用いた旅行ビジネスはあるのでしょうか?
筆者が見るに日本ではないに等しいと思います。
疑うのであれば自身で是非調べてもらえればと思いますが、出てくるのはJALがWatsonを試験導入した、ぐらいのものではないでしょうか。

つまり、この市場で後発の機械学習系スタートアップが勝つチャンスというのは非常に大きいのではないかと思います。

しかし、改めて考えて欲しいのが機械学習に必要なものは何か。
機械学習には簡単に言うとデータが必要不可欠です。

こちらの「機械学習において大事なコト」を改めて再確認をしてもらえればと思います。

旅行ビジネスへの機械学習の可能性

先日も別の記事でも書かさせて頂きましたが、機械学習とは元になるデータを学習させて精度が上がっていくものです。つまり目的に合わせて必要なデータがあるかが重要になってくると思います。
予約時の個人情報など要望などは蓄積されていますが、旅行時の実際の情報というものはデータとしてあまり蓄積されていません。

そういった旅行時のデータ(移動経路・気温・実際に何をしたかなど)は以外にも蓄積することができていません。ここのデータを蓄積させ、予約時のプランの最適化などに生かせるはずだと思います。

おわりに

旅行系のビジネスでは機械学習がそこまで用いられていないということは、もしかすると何らかの技術的な難易度があるのかもしれません。そういった部分に活路を見出して突き抜けるスタートアップなどが現れるのを楽しみに見守りましょう。