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記者紹介

小川 紗也加

京都大学情報学研究科の大学院生。京都大学物理工学科で機械工学を専攻した後、情報学研究科に進学。現在はデータ解析や生体計測、心理物理学を学びながら、医療とエンタメ領域で研究に励んでいます。キカガクOnlineでは、ヘルスケア・医療分野における機械学習の応用事例を紹介します。

医療分野は、機械学習の活躍が大いに期待されている分野です。

2016年春、Appleのティム・クックCEOは
「ヘルスケア領域は極めて大きなチャンスだ。」
と語り、GoogleはAIを用いてヘルスケアに注力していくことを表明しました。

多くのIT企業が医療・ヘルスケア領域に魅力を感じ、参入を進めています。

では、機械学習の導入によって、医療はどのように変化するのでしょうか。
そんな疑問を解決するため、キカガクOnlineのヘルスケアトピックでは、機械学習×ヘルスケアに関する最新の話題を紹介していきます。

ディープラーニングで乳がん早期検出

ハーバード大学の研究チームはディープラーニング(深層学習)を用いて、乳がんを92%の精度で検出できることを示しました。
ディープラーニングは機械学習の一種で、画像認識においてめざましい成果を挙げている手法です。
ディープラーニングについて、詳しくはこちらをご覧ください。

医療現場では、CTスキャンやMRIなど画像を用いた検査が多いため、画像データに基づき病気を検出する研究が盛んに行われてきました。
ここで紹介する乳がんの検出も、その1つ。
がん細胞のイメージデータを学習することで、正常な細胞と区別します。
機械学習のみによる検出精度が92%であるのに対し、人間の医師の診断精度は96%とのこと。
かなり人間に近い精度で検出できていると言えます。

機械学習が “医師の目” をサポートする未来

ここで注目したいのが、「医師の目+機械学習」で診断を行った場合、精度が99.5%まで向上する点です。

このように、機械学習を医療に導入することで

  • ケアレスミスの防止
  • 診断の効率化
  • 医師の経験不足のカバー

をできるようになり、より良い医療の実現へ繋がると考えられています。

決して遠い未来ではない

機械学習が医師の重要なパートナーとなるのは、決して遠い未来のことではありません。
2016年11月、政府は人工知能(AI)など新技術のヘルスケア領域での活用に関して、ある方針を固めました。
2020年度までに人工知能による診断や治療支援を診療報酬の対象とする、というものです。

年の瀬も間近。2020年は僅か3年ほどでやってきます。
機械学習に基づく診断が、医療の現場で活用される未来は、すぐそこに迫っているのかもしれません。
そう思うとワクワクしますね。

課題はデータの収集

しかし、機械学習は十分数のデータを集められなければ何もできません。
医療領域における機械学習の進展において、鍵となるのはデータを集める仕組みづくりでしょう。

このように、変化の激しいヘルスケア領域。
キカガクOnlineでは、最先端の動向を発信していきます。